【半夏生(はんげしょう)】とは?その意味と歴史・由来について

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半夏生の写真

半夏生(はんげしょう)って、一体なんでしょうか?半分の夏?この言葉を初めて見たときそんな風に思いました。

なかなかなじみのない言葉かも知れませんが、「半夏生(はんげしょう)」とは、日本に古くから伝わるものであることを知りました。

そこで、今回の記事では、半夏生の意味と、歴史と由来について調べてみることにしました。

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【半夏生】とは何の日で、どんな意味なのか

半夏生(はんげしょう)という文字を見て、はじめから「はんげしょう」と読める人はどのくらいいるのでしょうか?

読み方さえあまり一般的には浸透していない半夏生なので、当然その日が何の日なのか、一体どんな意味があって、そしてそもそもいつなのか。

まずはそんな疑問について解消していきたいと思います。

半夏生は「雑節」の一つ

半夏生とは、「雑節」の一つで、夏至(げし)から数えて11日目にあたる日或いは、その日から5日間を言います。月日で言うと、7月2日頃から7日頃までになります。

夏至の日が毎年同じではないので、半夏生の日も変わります。

2015年の今年は、昨年同様7月2日~7日です。

半夏生の意味

「半夏生」と言う言葉は、なにを意味するのでしょう。

半夏生の「半夏」は、薬草の漢名「鳥柄杓(からすびしゃく)」から来ています。

「生」は生える時期を意味しますから、そのころが丁度「半夏」が「生」える時期にあたることから半夏生とよばれるようになったと言われています。

別の説

他の説では「半夏生」という花が咲く時期だからというものも見つけました。

半夏生の「半夏」は鳥柄杓ではなくて、和名で「片白草(かたしろくさ)」という草です。緑と白のバランスがとてもきれいで、毒草としても知られています。7月初旬から花を咲かせるので、半夏生のタイミングとピッタリ合いますね。

片白草は、葉の数枚の一部分が、表側だけが白くなる特徴があります。それが、半分化粧しているように見えることから、「半化粧」と呼ばれ、それが転じて、「半夏生」になったと言われています。今も昔も言葉遊びが面白いですね。

半夏生が登場する動画をご紹介します。

半夏生の歴史と由来

ここからは、半夏生の歴史と由来についてご紹介していきます。農耕民族であった日本にとっては半夏生が大切な節目になっていたようです。

半夏生の歴史

先ほど半夏生は「雑節」とお伝えしましたが、これは季節の目安になるもので、半夏生は梅雨明け間近(ところによっては梅雨明けすぐ)のころを示しています。

日本人は農耕民族です。ですから、半夏生はとても大事な「雑節」、節目だったのです。

ことわざにも登場

半夏生は農民にとって、とても大事な時期でした。

ことわざに、チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つなとか、「半夏半作」というのがあります。これは、半夏以降の田植えは、いちじるしく収穫が減少するということを表しています。

古くから、田植えは夏至以降から半夏生に入る前までに済ませろと言われてきたことはこれに由来します。

田植えの歴史を見ると、天候が不順で作業が遅れてしまっても、半夏生の日以降は田植えをしないと言う習慣がありました。また地域によっては、半夏生の期間中は農作業を休むと言うところもありました。

半夏生で占い

無事に田植えを終えた農家では、半夏生日の天候で稲作の豊凶を占っていたようです。

半夏生の日は、物忌み(ものいみ)の日とも言われていました。物忌みとは、神聖なものをはばかり、穢れや不浄なものに接触しないように心身ともに忌むことです。(歴史民俗用語辞典より)

水晶占いのイラスト

物忌みの由来

物忌みの由来は、各地域によって違います。いくつかあげてみます。

物忌みの由来「県別」

  • 【三重県】ハンゲという妖怪が徘徊する
  • 【青森県】半夏生の日の後に田植えをすると一日に一粒ずつ収穫が減る
  • 【佐賀県】地荒神を祭る日
  • 【埼玉県】竹の花が咲いたり消えたりする。それを見ると死ぬので、竹林に入ってはいけない

半夏生 まとめ

こうして見てくると、厳しい自然を相手にしながら、田植えをしてきた昔の人々は、天候によって生活できるかどうかが大きく左右されるので、いつ田植えをすれば一番収穫量が多いかを熟知するようになっていき、田植えに一番適した時期を見つけてきたのだと思います。

半夏生の日が物忌みだと言う考え方は、田植えなどの農作業はかなりの重労働だったため、あえて休息の日としたのではないでしょうか。

現代の農業は機械化が進み、肉体的な負担や天候による不作といったリスクもかなり軽減されてきているようですが、それでもやはり作物の成長に適した天候というのは今の農業にとっても重要なポイントになっています。

農業と縁の遠いお仕事の人も、半夏生のタイミングでは、忘れがちな作物への感謝をかみしめて、ご飯を食べてみるのもステキかもしれませんね。

「半夏生の日に食べるもの」についての記事もありますので、合わせてご確認ください。
【半夏生(はんげしょう)】にタコ・うどん・鯖を食べる意味と由来

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