お盆【盆提灯を飾る意味と由来】飾り方とその期間「いつからいつまで飾るのか」

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お盆の提灯の写真

子どもの頃、お盆になると親戚の人が、箱に入った提灯を一対持ってやってきたのを覚えている人も多いのではないでしょうか?

側面には綺麗な絵が描いてあって、子供心にもキレイだなぁなんて感じたことがある方もきっと多いことでしょう。

当時はなにも考えずに提灯を眺めていましたが、大人になるにつれて、どうして盆提灯を飾るのか、またいつ頃からの風習なのかを知りたいと思うようになりました。

同じように、盆提灯に興味のある人がいるようなので、今回は、盆提灯の意味と由来、また、飾り方とその期間などについて調べてみました。

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盆提灯を飾る意味と由来

さっそく盆提灯を飾る意味と由来についてお話ししていきます。まずは「お盆に提灯を飾る意味について」から書いていきますね。

盆提灯を飾る意味

そもそも日本でお盆が始まったのは、推古天皇の御代(606年)だと言われています。

仏教行事としてのお盆は、盂蘭盆会(うらぼんえ)に礎があります。そのほかに、農耕民族であった日本古来の、農耕儀礼や祖霊祭祀などが融合して、現在のお盆が始まったと言う説もあります。

では、なぜお盆に提灯を飾るようになったのでしょうか。

なぜお盆に提灯なのか

お盆に提灯を飾るのは、文献の上では、鎌倉時代に書かれた「明月記」に、寛喜二年(1230年)7月14日に京都で精霊を迎えるために、高灯籠が使用されたと記されています。

当時は盆提灯のことを高灯籠といって、庭先や門口、屋根の上に高い竿を立てて、その先に提灯を付けて精霊たちの送迎の目印にしました。

江戸時代になると、一般的にも仏壇やお盆行事が広まり、提灯もお盆に使われるようになりました。

提灯は道を照らす心遣い

お盆は、あの世へ旅立った先祖が苦しんでいるのを、成仏させるための祖霊供養の日なのです。その祖霊が、あの世からこの世へ来て、子孫たちのもてなしを受けて、またあの世へ帰るという、祖霊信仰の影響が色濃く残っているのがお盆です。

祖先の霊や仏様が帰ってくるときの目印になったり、戻って行く道を照らすための心遣いが、提灯の灯火なのです。先祖の霊を大事にする気持ちが、このような風習を生んだと言えます。

提灯

盆提灯の由来

続いては、盆提灯の由来についてです。

日本で一番古い提灯

提灯は中国から渡来したものか、日本で作られたものかははっきりしていません。

日本で一番古い提灯は、鎌倉時代の初期に書かれた、「秋の夜ものがたり」に書かれている、「ぎよなうのちゃうちん」だとされています。

今のような盆提灯と同じかどうかは分かっていません。

人々の心を照らす仏様の智恵

仏具としての提灯や灯籠が一般の人々に使われるようになったのは、茶道が広まり始めた室町時代以降になります。

比叡山や高野山に並ぶ灯籠を見ると、昔の人々は信仰心の表れとして、灯明を仏様に捧げていたのがよくわかります。

光は古代から庶民の必需品であり、特に仏教の教えでは、人々の心を照らす仏様の智恵を象徴するものとして大事にされて来ました。

提灯は天皇家や貴族などが使用していた

江戸時代以前、提灯は天皇家・貴族・武家・僧侶などの上流階級で使われていました。庶民の間にも広がったのは、ローソクの大量生産が可能になった江戸時代以降です。

神社仏閣の石灯籠、それから発展した、切り子提灯、牡丹灯籠、走馬灯・常夜灯などが、江戸時代庶民の間に広まりました。

最初は日用品として使われていましたが、仏教の布教と相まって、先祖供養の灯りとして徐々に現在の形になったということです。

平安京

盆提灯の飾り方と飾る期間はいつまでなのか

今と昔では住宅事情などにより、少し飾り方が変わってきているようです。ここからは盆提灯の飾り方や飾る期間についてご紹介していきます。

盆提灯の飾り方

盆提灯は、精霊棚の両側に一対で飾るのが基本とされています。しかし、現在は住宅事情などによって一台だけの飾りでも構わないと言うところもあるようです。

その飾りかたは、足が三本ある提灯の場合は、足の一本が手前にくるようにし、火袋の絵柄が正面にくるように設えます。宗派によっては、盆提灯を飾ったりしない場合があります。

浄土真宗でそのようなことが言われていますが、絶対に飾るな、などというものではありませんので、ある程度自由にすれば良いということですね。

盆提灯を飾る期間

お盆は地域によって、7月に行われるところがあります。盆提灯を飾るのは、7月でも8月でも、盆月のお迎え日の13日から、見送りの16日まで飾るのが通例となっています。

お盆に提灯を飾るのは、亡くなったご先祖様が迷わずに家に戻って来られるようにするためであり、あの世へのお帰りの時も無事にお戻りできるように目印として、盆期間の13日から16日まで飾る習わしです。

盆提灯は誰が買うものなのか

昔は、初盆のとき兄弟や親せきが送るものとされていましたが、今は誰が買っても問題ないということです。

しかし、家によっては気にするところもあると思うので、もしもお友達が購入したいなどの話しが出た場合には、身内に一言相談してから行動をとった方が、角が立たずにすむと思います。

盆提灯を飾る意味と由来 まとめ

盆提灯は、亡くなったご先祖様が「迷わずに家に戻って来られるようにするためのもの」であり、あの世へのお帰りの時も「無事に戻ることができるようにするためのもの」なのですね。

日本に伝わっている文化の多くは、根底に「思いやり」が溢れる風習が多く感じられますね。

「形だけのもの」としてのお盆でなく、心を込めて、想いを込めてお祀りできるよう、きちんとした知識や情報を身に付けておきたいものですね。

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