ふんどし姿で知名度の高い博多のお祭り博多祇園山笠。
７月のあいだ、半月に渡り、博多のまちじゅうをにぎわす博多祇園山笠は、仁治2（1241）年を起源とするお祭で、国の【指定重要無形民俗文化財】にも指定されています。
国をあげて、重要無形文化財と言わしめる、このお祭り。九州の福岡県、博多を中心に行われます。
今回は、そのお祭りの内容について、詳細に調べてみました。是非、一連の流れを把握して頂いた上で、興味のあるものを見に行って頂けたらと思います。
博多祇園山笠の３つのスケジュール
まずはお祭りの初日のスケジュールですが、この日はさっそく３つのスケジュールが組まれます。
その３つは「しめおろし」と「ご神入れ」、そして「当番町おしおいとり」です。順番に内容のご紹介をしていきます。
１）注連（しめ）下ろし
しめおろしはお祭りの初日に舁き山笠の流区域を清める行事です。
清め方としては、町の角々に笹竹を立てて注連縄を張り、竹で作った御幣(ごへい)を添えます。この時作られる御幣は素朴なものとなっています。
このしめおろしによって、お祭りの期間中の安全を祈願します。
２）ご神入れ
続けて行われるのがご神入れ、山笠に神を招き入れる神事です。
櫛田神社の神官が各山笠を回って催行します。ご神入れが終わると山笠は一般にも公開されるので、お祭りらしい雰囲気が出始めます。
３）当番町お汐井（しおい）とり
各流の当番長になった町の面々が、一足先に法被に締め込み姿で箱崎浜まで駆けて行き、おしおいを小さな升やテボと呼ばれる竹ヒゴで編んだかごに入れて持ち帰ります。
飾り山が見られるように
福岡市内で飾り山が見られるようになります
博多祇園山笠「全流お汐井とり」
各流ごとに１８時から１９時過ぎにかけて箱崎浜に到着し、夕日にむかって柏手を打って安全を祈願します。
当番町お汐井とりと主旨と行動がほとんど同じですが、各流の舁き手が揃うため、こちらも楽しみなお汐井とりとなります。
博多祇園山笠「流舁き」
舁き山笠が登場します。
舁き出し時刻は流ごとに違います。コースも年によって異なり、さらに公式発表も行なわないので、もし事前にコースを知ろうと思うと流関係者に聞く意外に方法がありません。
公式発表されないそのコースは、細い路地まで舁き入れていくことが多いようです。
２つのスケジュール
１日に２回舁く日が日程の中間にあります。
１）朝山笠
早朝に町総代や旧役員を呼んで接待します。総代たちは帷子（かたびら）に角帯を締めて出席します。台上がりは白麻の半纏（はんてん）を着用するのが慣わしとなっています。
この日だけは当番町の子供たちも山笠の杉壁内に乗せてもらえるという嬉しい日となります。
２）他流舁き
他流舁きの名前は「流の外に出る」ところからこの呼び名がついています。
博多祇園山笠「追い山笠ならし」
「ならし」という呼び名通り、追い山笠のリハーサルが行われます。リハーサルとはいえ約４kmのコースを全力で舁くのです。
所要時間を計測する効果もあるということです。
博多祇園山笠「集団山見せ」
集団山見せの台あがりには福岡市長をはじめとした知名士が台上がりを務める特別な日です。博多にゆかりのある芸能人に会えるかもしれませんね。
博多祇園山笠「流舁き」
翌日を最終日に迎えます。まだ未熟な舁き手が山笠を舁けるラストチャンスとなっています。
ラストにかける若手の活躍を見たい方には注目の日ですね。
博多祇園山笠「追い山笠」
午前４時５９分という早朝、大太鼓の合図をかわきりに一番山笠から順に「櫛田入り」。
その後、約５kmの「追い山笠コース」を懸命に舁きます。
午前６時、櫛田神社の能舞台にて荒ぶる神様に捧げる鎮めの能が演じられます。
追い山笠が博多祇園山笠の最終日、クライマックスにあたるので、最も注目を浴びる見どころとなります。
朝早く起きて向かうのか、寝ずに向かうのか、迷ってしまうところですね。
公式サイト
公式サイトでは穴場情報やコースマップ、細かい出発時刻なども紹介されています。興味の湧いた方は一度のぞいてみることをおすすめします。
博多祇園山笠のホームページはこちら
博多と言えば最近は博多華丸・大吉の名前が一番にあがる人も多くなっていると思いますが、お祭りの季節は博多祇園山笠に注目が集まりますね。
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