【半夏生(はんげしょう)】にタコ・うどん・鯖を食べる意味と由来

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タコとうどんと鯖のイラスト

半夏生はんげしょう)」という言葉をご存知ですか?

ご存知ない方は、まずこちらの記事をご確認ください。
【半夏生(はんげしょう)】とは?その意味と歴史・由来について

「半夏生(はんげしょう)」とは、雑節の一つで、毎年だいたい7月上旬の5日間のことを指します。

本日は、その「半夏生」に、食べるものとして代表的な「タコ・うどん・鯖」がなぜ食べられるようになったのか、それぞれに食べる理由があるのではないかと思い、調べてみることにしました。

そして、これもまたいい日本の風習だという事がわかりましたので、よかったらお付き合いくださいね。

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半夏生に「タコ」を食べる意味と由来

まずは半夏生にタコを食べる意味と由来についてご紹介していきます。

半夏生にタコを食べる風習があるのは関西地方です。田植えを終えた時期にタコを食べるという事には、次のような願いが込められていました。

稲の根が、タコの足のように四方八方にしっかり根付きますようにとの願いと、稲穂がタコの足(吸盤)のように豊かに実りますようにとの願いが込められていたのです。

半夏生の時期は、特に雨が多く降る時期に当たります。ですから、稲だけではなく、全ての農作物の豊作を祈る意味もあったのかもしれません。

そして、タコから稲穂をイメージするという頭の柔軟性には感心してしまいますね。色々な先入観からか、大人になるとこれはこうであるという決めつけが強くなってしまいますよね。

でも、昔の人は、色々な顔を見せてくる自然と向き合っていたからこそ、頭も行動も柔軟だったのかも知れませんね。

美味しそうなタコの写真

半夏生に「うどん」を食べる意味と由来

さて、うどんといえばどこでしょう?

そうです、全国的に有名なのは香川県です。半夏生にうどんを食べると言う風習が根付いているのは香川県です。

普段からうどんを食べている地域で、なぜ半夏生の日にうどんを食べるようになったのでしょうか。それにはこんないわれがありました。

むかし、香川県の農村では、麦の刈り入れや田植えが終わる半夏生のころ、その年に収穫された麦をつかってうどんを打って、農作業を手伝ってくれた人々に振る舞っていました。

この風習が受け継がれ、今に至っているというのが通説です。

いつ頃からこの風習があるのか定かではありませんが、農耕が盛んだった日本では、神様へその年に取れた農産物を供えて祝う、収穫祭が起源だったのかもしれません。

この、うどんを振る舞う風習から、1980年香川県の「本場さぬきうどん協同組合」が、7月2日を「うどんの日」に制定しました。それ以来、香川県内各地で様々なイベントが催されるようになりました。

うどんの無料サービスなどもありますので、一度出かけられてみてはいかがでしょうか。

うどんは消化吸収がよく、エネルギー源としての即効性が高く、風邪をひいたときなど、身体が弱っているときの食べ物として最適です。

美味しそうなうどんの写真

半夏生に「鯖(さば)」を食べる意味と由来

半夏生に鯖を食べるのは、福井県大野市を中心とした地域です。

その時期に食べる鯖を、はんげっしょさばと呼んで、一匹丸ごと焼いた「焼鯖」を、一人一本ずつ家族全員が食べると言う風習です。

鯖と言えば秋を連想しますが、旬の時期には早い、半夏生に焼鯖を食べるようになったのには、このような由来があります。

むかしむかし・・
江戸時代、この地域は大野藩と呼ばれていました。この藩は海沿いの四ケ浦に飛び地の領地を持っていました。その飛び地では鯖の水揚げが多く、年貢として納められていました。

大野藩の殿様は、漁村の年貢軽減と田植えで疲れた農民の栄養補給として、鯖を食べることを推奨する御触書を発布しました。それを見た町内の魚屋さんが、半夏生の日に焼いた鯖を売りに出したのです。当時、魚は高価なものでしたが、半夏生の日だけは家族分を買って食べたのです。

このことが受け継がれ、現在も地域の風習として根付いているのです。

鯖は身体にいい栄養素をたくさん含んでいます。特に、疲労回復や、細胞の再生に効果を発揮するビタミンB群を多く含んでいます。このことから、田植えが終わった時期に「焼鯖」を食べるのは理に適っていると言うわけです。

鯖の塩焼きの写真

半夏生のタコ・うどん・鯖 まとめ

半夏生にタコ・うどん・鯖を食べることが、とても身体に良いことがわかりました。

どの食品も栄養価が高く、農作業で疲労した身体の回復にはもってこいの食べ物です。今のように学問が発達していなかった時代ですが、当時の人たちは、これを食べると身体の調子がいい、と実感していたのではないでしょうか。

この良き風習が、いつまでも受け継がれますようにと願わずにはおられません。

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